基本情報
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西湖で収録した音を組み込んだ約10分の音楽作品
西湖。それは今回の作品の主人公。
時代とともに移り変わっていく湖を取り巻く環境を 、湖目線で観察してみる。
今では、このように観光客で賑わうこの地。
戦後、かつて西湖に住む人々は畑・酪農・養蚕を中心に生計を立てて暮らしていた。
しかし、1966年9月に発生した土砂災害によって彼らの暮らしていた集落が壊滅した。
被災後、この地に住む人々は知恵を出し合い、樹海を切り拓き対岸への移住を決意。
今まで暮らしてきた自分たちの故郷を離れ、も う1度新たな故郷を作り出した。
一方で、いつの時代になっても変わらないのは木々のざわめき。湖に向かい川を流れて
いく水の音。動物たちの会話。それは、今も耳をすませば聞こえてくる。
この地で起こった破滅。復興。そして今。
人々の生活と季節の移り変わり。
そして 、そこにはいつも水が共にあった。
水。すなわち命。
この瞬間も、遥か昔から未来に向けて流れ続けている。
戦後〜現在・未来の西湖を取り巻いてきた歴史を 、即興的に演奏される、サックス・ピ
ア ノ・ドラム・エレキベースのセッションとともに4.1chのサラウンドで表現した。
作品の中で聴こえ てくる、水の音。木々の音。小鳥の囀り。作曲者自身が、
足を運び、収集した今の西湖の音たち。あなたを包むように360°聞こえる
西湖の音に耳を澄ませていただければと思う
by LOUIE